【公務員試験】50代で合格は難しい?

【相談内容】

昨年、省庁が独自に実施している係長級採用試験を3回受験し、面接で不合格となりました。

再チャレンジを考えておりますが、受験時には50才となるため合格は非常に難しいと思っております。

試験で通過したことを考えると希望は有るとも思いますが、50才での採用は不可能との意見や、某省のHPには「50才での採用実績は有りません」とコメントが掲載されております。

先生の指導実績や長年の経験から御意見をお聞かせ頂ければ幸いです。

【はじめに】

この質問に対しては、慎重にお答えをしたいと思いますけれども。

まずは、「事務職以外の職種」と「事務職」ですね。

これらを分けた上で、それぞれにお答えをしようと思います。

なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。

事務職以外では

まずは、事務職以外の職種ですね。具体的に申し上げますと、技術職とか福祉職、心理職といったものがここに含まれるかと思いますけれども。これら事務職以外の職種の場合には、50代に入ってからでも合格を目指すことは大いに可能であると私自身は考えております。

実際、Gravityにおきましても、これら職種において50代での最終合格者を輩出しております。

ですので、こういった事実からも、50代以降であったとしても事務職以外の職種なのであれば、合格を目指すことは大いに可能であると、そのようにお考えいただいて大丈夫かなと思っております。

事務職の場合…

では、事務職の場合はどうなのかと申しますと。

これは率直に申し上げますと、非常に難しいのではないかというのが私どもの考えです。

というのも。実際Gravityにおきましても、50代以上で事務職の最終合格・内定を勝ち取った方というのはいらっしゃいません(※2023年の特別区経験者採用では合格者を輩出)。

もちろん、“Gravityでの合格者がいない”=“日本全国を探しても1人も50代での事務職合格者がいない”ということでは、必ずしもないとは思います。

しかし、公務員試験について社会人採用・経験者採用、これらを専門的に取り扱っている我々Gravityにおいて最終合格者が1人もいないということは、やはりそれは、可能性として非常に低い出来事なのではないかと考えるのが自然ではないかと思います。

ですので、50代の皆さん方に向けては、非常に厳しい物言いになってしまいますけれども、最終合格を勝ち取るのは相当難しいのではないかというのが私どもの意見です。

行政経験の有無

ただし。1点だけ補足的に申し上げますと、あくまで可能性の問題として聞いていただきたいんですけども。

もしもこれを見てくださってる皆さん方が、「行政経験がある」という場合には、50代でも最終合格を勝ち取れる可能性はあるかもしれません。

というのは、たとえ50代であったとしても「これまで行政経験を積んできました」「バチバチに自治体で勤務経験があります」こういった方の場合には、いわば行政マンとして即戦力としての能力を間違いなく持っているだろう、こういう風に考えることができそうですよね。

ですので、こういった形で、行政経験というバックボーンがある場合には、経験者採用・社会人採用が50代で不利になるというものだったとしても、合格をする可能性があるのではないかなと個人的には考えます。

考えられる事例としては、例えばとある自治体に勤めている行政マンの方。両親の介護の都合で地元に戻らなくてはいけなくなったと。「地元に戻ってからは両親の介護をするんだけれども、自分はこれまで行政経験を積んできたので、地元に戻っても行政マンとして仕事を続けていきたい」こういった事例が考えられるかと思います。

この場合には、「前の自治体でバッチリ行政経験を積んでいる公務員としてバリバリ働いてきた」こういったことが担保されておりますので、採用したとしても即戦力として仕事をしてくれそうだ。

こういった事情から、合格内定を勝ち取れる可能性はあるかもしれません。

ということで、50代だと一律にダメだということではなくて、場合によっては行政経験があれば採用してもらえる可能性はあるかもしれないと補足的に申し上げておきたいと思います。

「信じられない」という方へ

ということで、諸々のことを申し上げてきた訳ですけれども。もしかしたら、ここまでの話を聞いてくださった皆さん方の中には、

「いや、そんな話は信じられない!」

「50代になったら公務員に転職できないなんてデタラメだ!」

そういう風にお感じになる方もいらっしゃるかもしれません。気持ちは大変よく分かります。

しかし、皆さん。もしも我々がデタラメのことを申し上げるのであれば、本来逆のことを申し上げるはずだと思いませんか?

すなわち「いや、50代になっても余裕で公務員になれますよ!」と。「経験者採用への転職なんていうのは、50代でもまだまだ目指せますからね!」こういう風に話すはずではありませんか?

どうしてかと申しますと、そういう風に申し上げれば、公務員への転職を考える人が増える→予備校を使う人が増えるとなれば、我々にとってもいい話じゃありませんか。

ですけれども、あえて我々がそう申し上げていないのは何故か。それは理由はたった1つです。

それは、我々が申し上げていることが真実だからです。

つまり、会社の利益にはならないかもしれないけれども、もしもこれが真実なのであれば、皆さん方にしっかりとそれを伝えるのも予備校の責務であると私たちGravityは考えております。

予備校の宣伝文句に注意

ということで、皆さん方にはなかなか厳しいことを申し上げました。

ただし、もしかしたら予備校によっては、50代でも事務職の最終合格者を輩出している、そういった組織があるかもしれません。もちろん、その可能性はあると思います。我々としても、そういった可能性一切合切を排除しようということを意図しているわけではございません。

しかし、そのときに、皆さん方に確認していただきたいことが4つございます。

何かと申しますと、まず1つ目に、それは事務職の最終合格者かどうかということ。そして2つ目、その人の学歴はどの程度だったのかということ。そして3つ目が、職歴。特に行政経験があるのかないのかというところ。そして4つ目に、何か特殊な資格とか、すごい資格を持っていないかどうか。この4点を注意していただきたい、確認していただきたいと思っております。

もしもこの4点が、今これを見てくださってる皆さん方とかなりかけ離れたものである場合には、皆さん方が50代で事務職の最終合格を勝ち取れる可能性はやはり低いのではないかと言わざるを得ないと私どもは考えております。

ということで、今回の内容は聞いてくださっている皆さん方にとっては、大変聞き苦しいものだったとは思うんですけれども。

ただし、合格するのが難しいと思うケースに関しては、ハッキリと「それは難しいと思います」そういう風にお伝えするのも私どもGravityの責務だと思っておりますので、あえて申し上げた次第であります。

今回の内容を参考にしつつ、自分自身の受験について再度検討してみていただきたいと思っております。

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筒井夢人

面接研究所を運営している筒井夢人と申します。プロ講師として、公務員試験の面接指導を長年行ってきました。なお、自身も公務員試験を受験しており、国家公務員(総合職・一般職)・県庁・特別区・横浜市・仙台市などに最終合格しています。

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