【公務員試験】志望動機としての結婚|ハーマイオニーとロンの物語

今回は、公務員の志望動機として結婚を挙げるのはアリかナシかについてご案内したいと思います。

というのは、先日受験生の方から、「志望動機として結婚を挙げるのってアリですか?」というご相談をいただいたんですね。

その方だけではなくて、おそらくこれ気になってる人結構いるんじゃないかなと思いまして、この際記事として皆さんにご案内しようと思った次第です。

結論をまず初めにご案内しますと、実はこれ「現職が何か」によってアリ・ナシがまるっきり変わっちゃうんですよね。

ですので、皆さん方も自分がアリなのかナシなのか、この記事をお読みいただいた上で1つ基準としてご利用いただければなと思います。

なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。

セッティング

この問題を考えていくために、具体的なセッティングを与えてみようと思います。

すなわち、状況設定(場面設定)ということですね。こういったものがある方が、皆さん方にとってもリアルに状況をイメージできると思いますので、ちょっとセッティングを考えてみたいと思います。

ここでは、仙台市に住む男性をまず考えてみましょう。この男性の名前をここではロン・ウィーズリーとしておきたいと思います。実在する作品等とは一切関係がありません。

もう一方には、東京都は特別区に在住のハーマイオニー・グレンジャーという女性を考えてみたいと思います。実在する作品等とは一切関係がありません。

ということで、仙台に住むロンと特別区に住むハーマイオニーがひょんなことから知り合って結婚することになりました。そして、仙台に住むロンが東京都に引っ越して結婚して一緒に住むというような状況設定を考えたいと思います。

ロンは当然仙台で仕事をしていますから、この場合東京に転職をしなきゃいけないわけですよね。そのような状況設定のもとで、ロンが特別区経験者採用を受験しようとしている状況を考えてみたいと思います。

situation

大変現実的な設定だと思いますので(?)皆さん方にとってもリアリティを感じられると思います。

現職が公務員

それでは早速考えてみたいと思うんですけれども。実は先ほどのセッティングには、1つだけある状況設定が欠けていました。

それは何かと言いますと、ロンの現職は何だよ?というところですね。すなわち、ロンは仙台でどんな仕事をしてるんですか?というセッティングが抜けていました。

ここではまず、ロンが仙台市役所に勤めている(現職の公務員)そういうシチュエーションを考えてみたいと思います。

その場合に、特別区経験者採用を受験している志望理由として結婚を挙げてもいいのか?ということですけれども。

これは大いにアリですよね。

ロンはすでに基礎自治体の職員として公務員をしているわけじゃないですか。結婚をするから、どうしてもエリアを変えなくてはいけないと。引っ越し先でも引き続き基礎自治体の職員として勤務したいので今回特別区経験者採用を受けています、これって理由として妙なところ1つもないですよね。

ということで、現職が公務員の場合には、志望理由(転職理由)の1つとして結婚を挙げるのは全く問題ないので、ぜひ安心していただければと思います。

ただし、そう申し上げたうえで、1点だけ注意していただきたいことがあります。

それは何かと申しますと、組織の規模感が変わる場合には結婚単体だとやや弱いかもしれません。

先ほどの話は、仙台市に勤めているロンが特別区に転職するという話でしたよね。これは全く問題ないよということだったんですけども。

例えばロンが、仙台市から都庁に転職するとか、仙台市から国家公務員になるという話だとちょっとだけ内容が変わってきてしまいます。

それはどうしてかというと、エリアが変わるという話だけじゃなくて、職務内容そのものが変わるということになってくるじゃないですか。市役所と都道府県庁、市役所と国家公務員だと、仕事の内容とか性質がまるっきり変わってきちゃいますからね。

ですのでこの場合には、結婚だけではなくて、他の理由もセットしておくことが必要かもしれないということは知っておいていただければと思います。

ただしいずれにしても、現職が公務員の場合は基本線として結婚を理由として挙げていくのはおかしなことではございませんので、ぜひ知っておいていただきたいと思います。

公務員以外の場合

ということで、まずは現職が公務員である状況を考えました。今度は、現職が公務員ではない場合を考えてみたいと思います。

先ほどは、ロンが仙台市役所に勤めているという状況を考えてみたわけですけれども。今度は、ロンが仙台市内で働いてはいるんだけれども、仙台市役所ではなくて雀荘で働いているという状況を考えてみたいと思います。ロンだけにね。

結論から申し上げますと、この場合には結婚だけを理由として挙げるのは明らかに問題があると思います。

先ほど申し上げたように、ロンが仙台市内の雀荘に勤めているとします。特別区に住んでいるハーマイオニーと結婚するから特別区経験者採用を受験している、そのような状況を考えましょう。

そしてロンが教養と論文を頑張って面接にたどり着いたとしますよね。志望理由は?と聞かれたときに結婚を挙げたとするじゃないですか。この場合、面接官はどう考えても納得しないと思うんですよ。

どうしてかというと、東京にも雀荘あるじゃないですか。

今現在ロンが仙台市内の雀荘に勤めていると。特別区に引っ越さなくてはいけない。だから転職しなきゃいけない。これはまぁ分かるわけですけれども。

今雀荘で勤めてるんだったら東京にも雀荘あるわけだから、東京の雀荘に転職すればいいじゃないって話になっちゃうじゃないですか。

すなわち、なんで公務員なの?という理由には結婚はならないということなんですよね。

つまり結婚をするというのは、勤務エリアを変える理由にはなるんですよ。ですけれども、業界や業種を変える理由になるのかというと必ずしもならないですよね。

実際、例えば東京で働きたいというのは分かったとしても、東京には公務員もある・雀荘もあるそれ以外にも4800くらいの仕事が他にも様々あるわけじゃないですか。

その中でどうしてわざわざ公務員なの?という理由に関しては、全く答えられていないわけですよね。

ということでもありますので、結婚は勤務エリアを変える理由にはなるけれどもその中で公務員を選ぶ理由にはならないということなんですよ。

まとめますと、結婚は確かに勤務エリアを変更する理由としては成立します。しかし、業界や業種まで変更する理由になるのかと言われると、必ずしもそうではないというのが私の見解です。

ですので、この記事を読んでいる皆さん方の中で、特に現職が公務員ではないという方。この方々が面接に入ってから、志望理由として結婚だけを挙げるのは明らかに問題だと私自身は感じています。

自分が公務員を志望している理由、結婚だけではなくて、それ以外の部分についてもしっかりと言語化を進めていただきたいと思います。

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筒井夢人

面接研究所を運営している筒井夢人と申します。プロ講師として、公務員試験の面接指導を長年行ってきました。なお、自身も公務員試験を受験しており、国家公務員(総合職・一般職)・県庁・特別区・横浜市・仙台市などに最終合格しています。

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