【相談内容】
私は、社会人4年目になりますが、転職をしており、今の会社は2年目になります。
来年、公務員試験を受験する予定です。
数か月前に業務内容や一部対人関係の問題で、精神的・身体的に体調を崩し、約1か月間、休職していました。その後は、新しい部署に異動し、特に体調を崩すことなく業務をこなせています。
ここで、筆記試験は通過したものと仮定したうえでの質問です。
①休職をしたことは、採用に不利になりますでしょうか。
②面接で、例えばストレス耐性等について聞かれた場合、話の流れで自ら休職したことを話すべきでしょうか。
③休職について話す機会がなかった場合は、隠し通してしまって大丈夫なのでしょうか(隠し通すと言うと悪いように聞こえますが…すみません、良い言葉が浮かびませんでした)。
お忙しいところお手数おかけしますが、お返事いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
【相談内容】
なるほど。
休職歴ないしは休職中云々については、社会人経験のある方だと、どうしても気になるところだと思いますので、私なりの見解を述べてみたいと思います。
それぞれの質問について、各個に答えていきたいと思います。
なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。
休職が不利になるか
まずはこの部分ですかね。
というところですよね。
これに関しましては組織にもよると思うんですけれども、不利になる可能性を完全に排除することは難しいでしょう。
ただしですね、ご安心いただきたいのは、質問者さんの志望先で申し上げますと、ここは多分大丈夫だと思いますね。
ちょっと読み上げたいと思いますが、特別区と政令市。
これぐらいサイズが大きい組織であれば、例えば休職をした人に対してわかりやすく何かペナルティだったりとか、負の評価を与えるっていうことは、これはまずないんじゃないかなというふうに思いますね(実際、話したうえで受かっている人は大勢居ます)。
ただし、なんですけれども、質問者さんの志望先で言うと、国家一般職と市役所ですね、ちっちゃめの市役所。
この辺りの組織では、休職経験があるっていうのが不利に働く可能性を排除することは結構難しいかなというふうに思いますね。
とくに国家一般職の官庁訪問のところですね。
で、おそらく質問者さん含めて、これご覧くださってる方もご存知だと思うんですけれども、国家一般職試験の場合、働くためにはいわゆる人事院面接と言われるものを突破するのとあわせて、官庁訪問といって、各省庁ですね、自分が働きたいなと思う省庁。
そこから内々定という形で合格をもらう必要が出てくるんですよね。
で、人事院面接のほうでは、休職経験がある云々っていうのが、ネガティブな影響を及ぼすっていうことはまずないんじゃないかなって思います。
というのも、評価プロセス自体がわりかしオープンになっている。
ですので、そういうことはまず入り込んでこないと思う。
ただし、官庁訪問のほうですよね。
こっちについては、割とブラックボックス化されていて、中でどういう選考プロセスを経ているのか、評価の軸だったりとかも含めてちょっと見えづらいんですよね。
なので、例えば休職経験がありますっていう人に対して、ネガティブな評価を与える可能性、これを排除することが難しいかなっていうのが個人的な見解です。
で、あとはこれ、同様のことはちっちゃめの市役所についても当てはまると思うんですよ。
大きめの市役所とかだったら、まずそういうことはないと思うんですよね。
大きめってどれぐらいって言われるとちょっと難しいんですけども、でもね、市役所って言ったときにすごく規模がちっちゃいところもあるじゃないですか、実際問題。
そういうところだと内部の選考プロセスっていうのにいろんなものが入り込む余地があるんですよね。
ちょっとここで話せるものと話せないものってのがあるので、全部お話はできないですけども、やっぱり不透明な要素っていうのがちっちゃくなればなるほど入り込んでくる余地が出て参ります。
で、その中の一つに、もしかしたら休職経験があるっていうことが不利に働く、そういうようなプロセスが存在しているかもしれません。
もちろん、絶対そうだとは言えないんですよ。
そもそもこういう話っていうのは表には出てこないものですから。
でも私の感覚で申し上げますと、今ほど申し上げたように、官庁訪問だったりとか、ちっちゃめの市役所ですよね。
こういったところでは、休職経験が、何かしら評価に影響を与えてるんじゃないかというふうに個人的には思っております。
休職経験を話すべきか
次の質問に参りましょう。
二つ目ですね。
私の意見を申し上げますと、積極的にオープンにしていく必要はないというふうに思ってます。
で、まずなんですけれども、ストレス耐性だったりとか、ストレスとかっていうふうに聞かれた場合、私ももちろんこれは聞かれましたけれども、全ての受験生がストレス自体はたまるじゃないですか。
たまらないって、逆にちょっと変な感じがしますよね。
面接官も、それはわかってくれてるんですよ。
なので面接官側の意図だったりとか、質問がどのあたりに集中するのかっていうと、その溜まったストレスってどういうふうに解消してるんですか?何か心がけてることってあります?みたいな、ストレスの解消法に軸足が置かれてるんですよね。
なので、質問者さんはね、休職云々をオープンにするっていうよりかは、どっちかっていうと、その溜まっちゃったストレスをどう解消するか、ここの話をきちんと整理しておいて、それを話せるようにしておくってのが一番いいと思いますし、先ほども申し上げたように、休職云々というのが組織によっては、もしかしたらネガティブな影響を及ぼすかもしれない、評定に対して。
それを考えると、自らオープンにしていく必要はないんじゃないのかなっていうのが私の見解ですね。
話す機会がなかった場合
次、三つ目、これが最後ですかね。
っていうことなんですけれども、さっきの内容と重複ちゃうんですけれども、聞かれなかったのであれば、オープンにする必要は私はないと思います。
聞かれなかったから話さないっていうのは、これは偽証ではありませんから。
でしょ?
聞かれなかったからそれについては話さなかっただけですよ、ってことですので。
別に自らね、オープンにしなかったとしても質問者さんが罪の意識、罪悪感情を抱く必要は私は全くないというふうに思っております。
で、ちょっと補足的に述べてみたいと思うんですけども、こういった休職経験あるなしっていうのは、面接カードだったりとか、履歴書のところですよね。
ここでも書く必要はありません。
もっと言いますとね、例えば質問者さんが志望してらっしゃる特別区に関して申し上げますと、特別区って、人事委員会っていうところでの面接を突破して最終合格ってなった後に、区面接って言われる各区ごとの面接っていうのがあるんですよ。
で、そこではね、人事委員会に提出した面接カードとは別に、各区ごとに面接カードだったりとか履歴書だったりとか、あるいは組織によっては面接調書と言われるものを書いていくことになるんですね。
で、少なくとも23区においては、休職云々について書けって明示しているところはないんですよ。
だから、そういった書類に関しても書く必要はないということですね。
ということで、別に隠すわけではないんだけれども、少なくとも積極的にオープンにしていく必要ってのは全然ありません。
ですので、聞かれなかったらそれで大丈夫、というようなところですね。
で、とくにね、先ほども二つ目の質問のところでも申し上げましたけれども、ストレス耐性だったりとかの質問が飛んで来たときに、面接官がどこに軸足を置いてるのかっていうと、そのストレスをどうやって解消してるんですか、消化してるんですかっていうところになりますので、そこに関しては日々心がけてらっしゃることっていうのが、どなたもあると思うんですよ。
なので、そのあたりをきっちり丁寧に整理して、わかりやすく話していけば、面接官はそれをきっちり聞いてくれますので。
そういうところは準備をしっかりしておいていただきたいなっていうところですね。
で、この休職云々も含めてね、そういうご経験がある方、不安に思うところもたくさんあると思いますので、また些細なことでも気になることがあったら、いつでも聞いていただければなというふうに思っています。
それではまた次回のお悩み相談でお会いしましょう。
ありがとうございました。
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