【公務員試験】公務員を目指した「きっかけ」の答え方|合格者の実例

今回は、公務員を目指した「きっかけ」を問われたら、というテーマでお届けします。

公務員を目指したきっかけは、面接の頻出質問の1つです。ところが、この質問には多くの受験生が犯しがちなミスがあります。

面接でそうしたミスを犯さないために、ぜひ今回の内容を参考にしてください。

不自然

犯しがちなミスはいろいろ考えられますが、最もよく見かけるのは「不自然なきっかけを話してしまう」ことだと私は考えています。

その理由を説明するために、まずそもそも「きっかけ」とは何かを整理しておきましょう。

いろいろな解釈がありえますが、私は「公務員を目指したきっかけ」を、「さまざまな就職先がある中で、選択肢の1つに公務員が入ってきた理由」だと考えています。

公務員以外にも、就職先はたくさんあります。その候補の中に公務員が入ってきた理由、これが「きっかけ」です。

この点を踏まえて、続きを読んでください。

たとえば、不合格になった方が挙げたきっかけの実例に、「市役所の審議会や委員会を傍聴したことで、公務員になりたいと考えるようになった」というものがあります。

これを聞いて、どう感じますか。少し「ん?」と思うのではないでしょうか。明らかにうそくさく聞こえるからです。

一般の住民を考えると、一部にはそうした人もいるかもしれませんが、多くの人は市役所で開かれる審議会や委員会、議会には足を運びません。

そう考えると、「審議会に出て公務員を目指すようになった」という話は、どうもうそくさく感じられてしまいます。つまり、これが「不自然である」ということです。

ここで、先ほどの「きっかけの定義」に立ち返ってみましょう。きっかけとは、さまざまな就職先の候補の中に公務員が入ってきた理由だ、とお伝えしました。

そう考えると、「審議会に行った」「委員会を傍聴した」というのは、すでに公務員を目指している人がとる行動としては自然かもしれません。しかし、最初のきっかけとしては、やはり不自然な印象を与えてしまいます。

「そんなことが本当にあるだろうか」と思われるような、不自然なきっかけを話してしまう。これが、最もありがちなミスだと感じています。

合格者の実例

ここまでは、不合格者の実例、つまり不自然なきっかけについてお話ししました。

では、合格者はどのようなことを話しているのでしょうか。合格者の実例も紹介します。

まずは、私自身の例です。私もさまざまな公務員試験に合格していますので、参考にはなるはずです。

私は大学院で、教育経済学や教育心理学など、教育に関する研究をしていました。

日本では、教育において公教育が大きな割合を占めています。

研究を重ねる中で、行政が果たす役割の大きさを強く感じ、面白そうだと思うようになりました。これがきっかけだ、と話していたのです。

いかがでしょうか。少なくとも、ひどく不自然だという印象はあまり受けないと思います。

これは私の例ですが、以前TACという予備校に勤めていたころ、私は主に大学生の面接指導をしていました。

そこでも合格者の多くは、「学内のセミナーや説明会にたまたま参加する機会があり、そこで興味を持った」といった話をしていました。これも、とても自然に感じられるはずです。

学生であれば、「行政や公共政策について学ぶゼミに入り、そこでの勉強や研究が面白くて行政に興味を持ったことが、きっかけの1つです」という話もあります。こちらも、自然な印象を受けるでしょう。

ここまでは主に大学生を念頭に置いた話でした。

社会人でよく見かけるものとしては、結婚していたり、お子さんがいたりする方の例があります。「子育てをする中で、子どもが生まれてから行政のさまざまな支援を受ける機会が増えた」というものです。

そのうえで、「行政がこうした仕事もしていると初めて知り、これまでの自分の経験を生かせるかもしれないと思って目指し始めた」という方も少なくありません。確かにありそうだと感じられるはずです。

少なくとも、「各種の審議会に行ったのがきっかけです」と話すよりは、ずっとありそうな話に聞こえるでしょう。

合格者の実例として、こうしたものがあることを把握しておいてください。

「自然さ」

不合格者と合格者の実例を、両方ご紹介しました。合格者のほうが「自然だ」と感じたのではないでしょうか。

これがポイントです。

不合格者が話すきっかけは「不自然さ」が際立っているのに対して、合格者のきっかけは「自然さ」「ありそうだ」と感じられるもの。ここに大きな違いがあるのです。

では、なぜ不合格になる方は不自然なきっかけを話してしまうのでしょうか。私は、自分をよく見せようとしすぎていることが大きな理由だと考えています。

先ほどの「審議会や委員会、議会に行った」という話は、話す側からすれば「自分は審議会や議会にも足を運ぶ、意欲の高い受験生だ」と示したいわけです。

その結果、通常はあまりないようなきっかけを話してしまい、面接官から次のように思われてしまいます。

この味は!
ウソをついてる『味』だぜ……
ジョルノ・ジョバーナ!

引用:『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦,集英社)

ですから、きっかけについては、PRしよう、自分をよく見せようという考えは捨ててしまって構いません。何より重要なのは、そのエピソードが自然かどうか、実際にありそうかどうかです。

繰り返しになりますが、きっかけの部分では無理に自分をアピールしようとせず、自然で「ありそうだ」と感じられるきっかけを話せるかどうかを意識してください。

なお、志望理由で固めておきたいポイントについては、下記の記事で詳しく解説しています。

【公務員試験】志望理由で固めるべき6つのポイント
公務員試験の志望理由で固めておきたい6つのポイントを解説。民間と行政、国家と地方、都道府県庁と市区町村の違いなど、言語化しておくべき論点をお伝えします。

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筒井夢人

公務員試験面接研究所を運営している筒井夢人と申します。プロ講師として、公務員試験の面接指導を長年行ってきました。なお、自身も公務員試験を受験しており、国家公務員(総合職・一般職)・県庁・特別区・横浜市・仙台市などに最終合格しています。

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